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はじめの一歩―The fighting! (74) (講談社コミックス―Shonen magazine comics (3606巻))
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『心が震える面白さ!!』
最近の巻で、これまで「一歩対唐沢」「板垣対今井」「一歩対武」とやってきたが(一部省略)、読んだ後どうも燃焼不良だった。
いや、かなり面白いのだけど、どの対戦も『はじめの一歩』の域を越えるものではなく、展開と勝敗がどうしても先読みできてしまった。ある種のワンパターン化のせいで、どうしても物足りなさを感じざるを得なかったのだ。
しかし、この「間柴対沢村戦」は違った。
驚いた。面白さに、目が覚めた。
前々巻からのハイレベルなテクニックの応酬から始まり、反則行為の嵐と様相を変える。殴り合い、ぼろぼろになりながらも、両者は勝利への執念で立ち続ける。
決して褒められ無い事ともしているけど、その戦いには確かな「熱さ」を感じられた。
気付いたら、熱中していた。息を呑んで、目を見開いて読んでいた。

最後は、凄絶な結果で幕を閉じ、人によっては嫌だと思うかもしれない。だが、ある意味予想し得なかった結末だというのも、事実だと思う。そこに悦びを感じるのは不謹慎なのだろうか。

72巻からこの巻まで、とにかく一読の価値はありだと思う。


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